2014年4月13日日曜日

実際の業務

赴任先ではどのような業務を担うことになるのでしょうか。

派遣員制度は労働者派遣法に基づき運営されているため、派遣員が担当できる業務はこの法律で裏付けができるものに限られます。

しかし、担当できる業務の中でも実際に何を任せてもらえるかは、館の規模や上司の方針によって大きく異なります。

ほぼ全ての派遣員が担当しているのは便宜供与といって公務で渡航してくる方が本来の仕事に集中できるように送迎したりホテルをとったりする業務でしょう。数十~百人の館員を抱える大規模公館(在米中韓大使館、国連代表部など)では派遣員も複数配置されており、配属先の部署によっては毎日この便宜供与を専門的に行うようになる場合もあります。

小規模な公館になると、便宜供与の回数は限られてくるので、普段は現地職員と館員の間に入って通訳をしたり、文書の翻訳をしたりすることが多くなるようです。また、館員の出張の手配をしたり、事務作業を手伝ったりしている派遣員もいます。

近隣諸国に要人の往来があれば、出張して現地での運営にあたることもあります。

全ての業務に共通して言えるのは、華々しさは全くないということです。そういうところはキャリアや専門職と呼ばれる外交官が担当しており、派遣員はそうした外交官が仕事に集中できるよう環境づくりをする地味な仕事を担当すると思ってください。

表舞台に立つことはほぼ無いため、そういうことを望んでいるのであれば派遣員は向いていないと思います。ここは結構勘違いする受験者がいるようですが、面接でそれを見抜かれると不合格となります。と、いうかそのギャップを理解せず合格しても三年間任期を全うするのは難しいでしょう。気をつけましょう。